お惣菜の販売方法といえば、透明な蓋の付いたプラスチック容器や発泡スチロールの容器が広く用いられていますし、量り売りの場合も透明なプラスチック容器を用いることが多いです。しかし、プラスチックの使用量を削減する意識が高まる現在、総菜向けの業務用食品容器には新しい選択肢が登場しています。例えば従来のプラスチックと同様の利便性を備えながら環境に配慮した植物由来のバイオマス原料を併用した容器や、サトウキビなど木材以外のパルプで作られた紙製の容器です。ところが、原料を幾らエコロジーなものに切り替えたとしても、消費後の廃棄処分を考えた時、それを削減することも環境負荷を軽減するために重要なことといえます。

業務用食品容器の中には、総菜袋というカテゴリーがあります。ベーカリーの商品やホットスナックは以前から袋に入れられていましたが、現在はより幅広い総菜に対応したタイプが流通しており、環境負荷を考えた紙と商品が見えやすい透明フィルムを組み合わせた物も少なくありません。紙製の総菜袋は型崩れしにくく水分量が比較的少ない食品に適しているため、全ての品物に応用することはできませんが、消費後は小さく折り畳んで処分することができるのでごみの削減につながります。業務用食品容器は社会的なニーズに合わせて新しい形が提案されている資材なので、販売する商品に応じて使い分けを行い、利便性と環境配慮を両立した使用をすることが大切です。