日本で生産されている業務用食品容器の歴史をたどる

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業務用生活/暮らし食品容器

1960年代は高度経済成長期の真っ只中にあり、大量生産や大量消費の時代で、肉や魚のトレイや非耐熱弁当容器や透明容器などの業務用容器が誕生しました。衛生的で経済的で使いやすいのが特徴で、この頃は白い発泡トレイが主流でしたが、弁当容器はまだレンジにかけられないものでシンプルなデザインが主流でした。1970年代には食品の裏側の品質も確認できるような透明なトレイが誕生します。スーパーの規模の拡大が進み外食産業も栄えてきたことで、消費者の利便性に加え安全安心が重要視されるようになってきたのです。

1980年代になるとコンビニの店舗数が増加し、業務用食品容器の多様化が進んでいきます。コンビニで弁当販売が開始し、初めてレンジでチンできる耐熱弁当容器が使用され始め、業界はめざましく成長して行き、容器の需要も高くなってきました。また調理済みの弁当や惣菜を買って家で食べるという、今までにない食のスタイルが確立され、働く主婦層の希望で持ち帰ってそのまま食卓に出せる容器として、白い物から色や柄を付けた機能性の高いカラ-トレイが誕生しています。1990年代は環境問題がクローズアップされ、大量消費から循環型社会への転換期がやってきます。

業務用プラスチック食品容器の業界では、使用済みトレイの自主的回収リサイクルが始まり、1991年には再生資源利用促進法が成立して、1995年には容器包装リサイクル法が公布されました。2000年代以降は更なる環境に配慮して、CO2削減に対応する100%植物由来のプラスチック食品容器が開発されます。そしてPET樹脂のリサイクル技術が向上し、ペットボトルの再生原料を使った容器が実現します。さらに2020年以降の地球温暖化対策として、プラスチック海洋ごみ問題の解決に向け、益々環境に配慮した取り組みを強化しています。

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